おっさんブログ

60代おっさんの興味本位をつづります

安倍さんの「庶民」感覚?

NHKラジオテキストの実践ビジネス英語1月号に

be born with a silver spoon in one's mouth

(裕福な家に生まれる、高貴な家柄の生まれである)

という言葉が紹介されていた。

 

古い表現で、文字通りには「銀のスプーンを口にくわえて生まれる」であるが、裕福な家に生まれ、教育や環境などすべての面において「何不自由なく育つこと」の意味合いらしい。

 

それを見た後、直ぐに、The Japan Times On Sunday でこの表現が実際に使われている記事を見つけた。

He is ... from a heredity politician who was born with a silver spoon in his mouth.

彼とは他ならぬ安倍首相のことである。

 

彼が首相になってから平均賃金が下がっているが、そのことを説明しようとして使った失言がその背景にある。

彼はパートタイムで働く普通の主婦の給与を月25万円と何の疑問もなく言ってのけたようだ。それが余りに実態とかけ離れているため火がついた。

 

厚生労働省の最新の調査では、5人以上の企業のパートタイマーの平均賃金は96,638円との事。

 

何も今更驚くことではない。裕福な家庭に生まれて、何不自由なく育っ手、一度たりとも生活に窮したことのない人は、一般庶民が生活していくのにいくら必要で、実際、いくら貰っているなんて事は意識の何処にもないのだから。

 

こういう人がアベノミクスで経済活性化といっても、イメージの中に正しい庶民に対する認識が含まれていなければ、効果的な施策になるはずがない。

 

でもこういう人が首相になれる国が日本なのである。

(かつて、一ヶ月の小遣いが1500万円という首相もいたではないか)

何故か? 総じて国民のレベルがそうだからであろう。

 

地方では安倍さんはだめだといっている多くの人が選挙になると地元の自民党議員に何の疑問の持たずに投票する。その一票が安倍さんを首相に仕上げているとはつゆほども考えずにである。

 

気がかりなのは投票年齢が低下しても、この傾向は変わらず、意識の低い有権者の数が増えるだけではないかということである。

 

国民の政治や経済に関する知識や意識のレベルが変わらない限り、状況の好転は期待できない。努力しないのは、多くの国民が現状にそれほど強い不満は感じていないからと取られてもこれは仕方のないことではないか。

 

安倍さんは、自分が景気を良くして、職が増えたからパートに出る人も増えて、その結果、平均賃金が計算上下がっただけだと説明したかったようだ。

その説明に使った数字が上記のもので、ちなみに一家の主は月50万と認識しているようだ。(二人で75万円だから収入は増えても平均は下がると、、)

 

こんな説明で国民は納得すると思っている? どこまで国民を、、、

いや、質問した議員ならこれで納得すると思ったのかも。

 

安倍さんの経済に対する現状認識の低さと、経済に関する知識の低さ、改善意欲の本気度の低さ(3低)を改めて知ることとなった "gaffe" (発音はギャフ)であった。