おっさんブログ

60代おっさんの興味本位をつづります

英検1級合格!

またまた間が空いてしまった。

 

前回は区長になって忙しくなったからという言い訳だった。

それは今も続いているのだが、今回は英検の二次試験対策が入ってきた。それで特別、、ということでご容赦願いたい。

 

とにかく、私にとっては快挙なのだ。60歳半ばで英検1級に合格したのだ。

苦労したのは二次試験(もっともその前ずっと一次試験で苦労していたのだが)。

読んだり、聞いたりすることは一人でも可能なのだが、ド田舎に住んでいると外人と話す機会はまずない。ましてや、5つの中からテーマを選んで1分間でスピーチを構成して、2分間で表現なんてのは当初、不可能に近いとマジ思ったものだ。

こういう時に高齢者のあきらめの悪さが役に立つのだ。とにかくやってみようと。何も失うものはないのだから。

 

一次合格の3週間ほど後にある最初の二次試験は場慣れが目的だった。とは言え十分緊張はする。面接の試験官は意外!女性二人だった。何も言えずに終わったが結果は50点で不合格。さして、ショックはなかった。こういう感じなのだなという収穫のみ。

 

次は構成と内容についてある程度その場で作って言える練習をしたつもりだ。半々の確率で行けるかなと思いつつその日を迎えた。当地からだと京都が一番近い。

ビックリした。さあそろそろ本題に入ろうかなと思ったときに、タイムキーパーの人が「はい終わりです」。えっ!まだ3分の一も話てないのに。

 

この時、初めて時間の短さを認識した。スピーチの中身を重視し過ぎた。そこそこ内容がなければ話にならない。これは当たり前なのだが、これはルールのある試験なのだ。一人でもくもくやっていると知っているのに認識が薄くなるのだ。結果は59点。このような不出来でも合格点にあと1点なのだ。

後で思うようになったのは、これはチャレンジを諦めさせないための勇気づけ法なのではないかと。

点数が何点であろうと基準点以下は不合格なのだから、こういう配慮はありかと。

 

次回のために準備を始めた。ここで凡ミス発生。受験申請をしようとネットを開いたら3日前に締め切りが、、。一次免除だと一次を意識しなくなる。でも申請時期は一次と同じなのだ。チャンスが残り一回になってしまった。

 

そして、今回。テーマは絞った。やはり、即興でスピーチを組み立てるにいくつかのそこそこ得意とする分野を持たないとキツイ。それを暗記するぐらいにして知識と長さを身につけるよう、特に直前1週間は集中した。

 

さて当日。部屋の外側に3つ並んだ椅子を、前の人が終わるたびに順に移動していき、さあ次が自分の入室番という時に「今から先生方の休憩に入ります。しばらくお待ちください」。緊張が最高に高まったときに、何か「すっと抜ける感じ」が。これは初めてではない。初回もそうだったのだ。なんだかいやな雰囲気が。隣に座って待っていた若い人が「直前ってキツいっすね」と同情してくれた。

 

自己紹介などのウォーミングアップが終わってしていよいよカードをひっくり返す。

あれっ、これまでと全く傾向が違うなと思って少し焦る。5つ目にかろうじてビジネスというキーワードが含まれていた。再度、他のトピックを眺めるが自分が意見をまとめられるようなものはやはりない。時間が迫る。腹をくくって最後のテーマを選び、強引に賛成の根拠を作った。再考する時間などは残っていない。

 

感覚的には1分半ほどのスピーチにしかならなかったし、内容が十分とは決して言えないが、とにかく形にだけはまとめた。

根拠に例を入れる時間なども全くなかった。ここは減点個所と認識した。そしたら、そう思う根拠となる例を示せと来た。これも強引に自分の経験からこういうことがあり、それを改善した結果、事態は良い方向に向かった。と説明。

実は、試験官の一人がやや高齢で、声が小さく、発音も聞き取りにくかった。だから聞き直したけれども、正直、正確に質問を理解したか自信がなかった。これが次の質問も同じだったので、終わった後も全くスッキリしなかった。

 

それでも合格した。高齢者優遇措置なんてあるのかしら?

そして、2回目と3回目の間に合格基準が変更になった。それまでは60点が合格ラインだったのが、どうやら70%になったのだ。それも旧基準で70点ではだめで、71点以上ないとダメのようだ。私はこれをかろうじて上回った。

 

じゃ、英語は相当できるのかって普通は思う。しかし、合格して分かるのは1級というレベルは相当できるレベルのひとばかりではないということ。スラスラ、ペラペラにはほど遠くても受かることはできるということ。もちろん高得点で合格した人の中には凄い人たちもいるに違いない。

昔、誰かが書いていた。ここはプロ(黒帯)への入り口に過ぎない。武道と同じように級の上には(公的な試験はないが)、段レベルの実力者がわんさといるのだ。

 

今はそんなことはどうでも良い。とりあえず自分にとって難関であった英検1級というものに、基準ギリギリであっても合格できたということ。

そして、若い人なら(例え60歳を超えていても)誰でも頑張ればここまでは来れるのだと言ってあげられるようになったということだ。